岡山県と近県の大学、短期大学、大学校、専門学校案内の決定版
キリスト教精神に基づき、
社会に貢献できる人材を育成。
「真の自由人」を目指す
リベラル・アーツ・カレッジ
キリスト教の精神を教育理念として、1949年の創立以来、その伝統を守り続けている女子大学。時代に即応した教育によって一人ひとりの独自性を育み、社会に貢献する人材を育成している。文学部と人間生活学部の2学部6学科で構成されており、リベラル・アーツを軸としたカリキュラムが特徴。学問の領域を超えた豊かな学びの環境をはじめ、海外留学や地域連携の社会貢献活動といった実践的な学修機会が豊富だ。
“真の自由人”の育成を目指して知識と教養を身に付ける「全学共通科目」。中でも、グローバルな感性と広い視野を養い、豊かなコミュニケーション力を育む外国語科目は、英語のネイティブの教員が指導。また、1年次から選択可能な「他学科開放科目」では所属学科以外の授業を履修でき、学部・学科の枠にとらわれず専門知識を学ぶことができる。自立した社会人に必要な力を育てる「自立力育成科目」では、少人数制による双方向形式の授業を展開。国際的視野に立って社会情勢を把握し分析・統合する力と、プレゼンテーションやディスカッション、ディベート、グループワーク、フィールドワークなどに必要な主体的に考える力を育成する。
4年間を通じて全学科の授業を少人数制で行い、自由な感性を重視するリベラル・アーツの精神のもと、1年次から深い知性と柔軟な思考力を培うためのきめ細かな基礎教育を実施。学生の意見を取り入れながら授業を進めることで、一人ひとりの興味・関心を育む。また、学生主体の学びによって専門知識を深くしっかり理解していくと同時に、学生同士が積極的に意見しあう雰囲気の中でコミュニケーション能力を養う。
「安心できる学修環境」「安全な学生生活」について、様々な形で学生をバックアップしている。学生一人ひとりを専任教員がサポートするアドバイザー制度や、新入生や在学生の学生生活での戸惑いや不安、疑問などに応える学生スタッフ(ピアサポーター)を設置。保健センターでは3名体制で健康面のサポートを行い、学生相談室では進路や進学、対人関係などのさまざまな悩みや問題について、カウンセラーが対応をする。教務係では履修や単位に関することだけでなく、履修上で配慮が必要な学生のサポートも行っている。また、学生係では奨学金やアルバイト、下宿など学生生活全般に関する幅広いサポート体制を整えている。
実就職率において全国トップクラスの実績を獲得するなど、企業からも高い評価を得ている。 それは、4年間で育まれた人間性に対する期待の大きさが表れている。人が醸し出す雰囲気、立ち居振る舞いなどは、一緒にいる人にも影響を及ぼすが、社会では職種に関わらず、人間関係をどのように構築するかが重要となる。キリスト教精神に基づく人格教育を軸とする同学では、相手の立場になって考える思考力と心を磨くことができ、現代社会で求められる力が培われている。
新入生が早く大学生活に慣れるよう、カリキュラムや履修方法などのオリエンテーションを行う。その一つが同学の蒜山セミナーハウスなどで行う宿泊合宿で、1979年から続く伝統行事だ。特色となっているのが4年生を中心とした協力学生の存在で、履修指導やキャンパス案内、合宿の企画・運営に携わる。合宿では身近な相談や各種サポートを行い、上級生ならではの力を発揮。新入生にとって上級生の活躍は憧れとともに強い印象を与え、サポートする上級生は先輩としての自覚を強め人間的な成長を導いている。
毎年11月の終わりからクリスマス(降誕祭)を迎える準備の期間であるアドヴェント(待降節)に入る。その期間中、さまざまなクリスマス行事を企画しており、学内のクリスマスツリーへの点灯式、アドヴェントコンサート、クリスマスミサ&ファミリーコンサートなどが行われる。
4年生が学士候補生となったことを公に宣言し、アカデミック・ドレスのキャップとガウンが授与される「キャップ・アンド・ガウン授与式」と、学士の象徴であるフッドの着用が許可され、アカデミック・ドレスを完成させる「フッド授与式」を経て、学士の学位を得た学生を社会に送り出す式典。個々の人格を重んじるという教育理念を反映し、アカデミック・ドレスを着用した一人ひとりに学長から卒業証書・学位記が手渡される。
地元密着型の大学として、岡山県内出身者の約85%が地元・岡山に就職。さらに、県外出身者の約20%も岡山県内に就職している。また、県外出身者のUターン就職は約60%、学生出身地での就職は約80%となっている。近年では、都市部への就職も増加傾向にあり、幅広い地域・業種において、自分の目標とする就職を実現している。進学は、国立私立を問わず、県内はもとよりさまざまな地域の大学院へ進学している。
※2021年3月卒業生実績
人間の心の救いにつながる文学世界を探究し、なかでも宮沢賢治研究では、詩「永訣の朝」で知られる妹トシが兄に与えた影響を重視して研究を進めている山根ゼミ。岡山を舞台とする坪田譲治作品の研究にも力を注ぎ、その成果を生かして学生とともに地域団体や行政と協働して地域活性化に貢献する普及活動も行う。学生の研究では、明治以降の漱石、芥川、白樺派等から小川洋子ら現代作家まで自分の目的に応じて作家・作品およびテーマを自由に選び、積み上げてきた研究方法によって独自の新たな作品論・作家論を展開する。先輩から後輩へのアドバイスが活発になされ同級生同士も深く支え合いながら納得のいく研究を仕上げることで、文学から人生を歩む価値観や目的をつかむ充実感を得ている。
健康の維持・増進に寄与する有用成分が含まれている「食品」。岡山県産を中心とした農水産物が、健康の維持・増進にどのように作用するのかを解明するために、成分分析や機能性評価を行っている。試行錯誤しながら得た研究成果を通して、吉金ゼミでは新たな価値を有する食品や香粧品の創製につなげることを目指す。例えば、ユズの種子の機能性に関する研究では、ユズが多くの種子を持ちながら、そのほとんどが廃棄されていることに着目。産地では古くから化粧品素材として利用されているため、ユズの種子について研究を進めた結果、美肌作用を実証し、「乾燥による小ジワを目立たなくする」と表示した化粧品の商品化を実現することができた。今後もさまざまな食品に注目し、まだ知られていない食品の価値や機能性について探究していく。